RAVPowerの65W充電器!USB A+USB Cの2ポート「RP-PC133」のレビュー
今回は、RAVPowerの急速充電器「RP-PC133」を紹介します。
13インチMacBook ProやiPadを持っている人にお勧めの充電器となっています。
どんな人向けか
冒頭でも述べましたが、MacBook Pro13インチを所有している方や、PD(Power Delivery=急速充電)対応のiPad、iphoneを所有している方にお勧めです。
なぜMacBook Proのインチが13インチなのか、疑問に思う方がおられるかもしれませんが、これは急速充電の対応W(ワット)数によるものです。これは購入時に付属していた充電器を参考にするとわかりやすく、MacBook Proの13インチは61Wの充電器が付属していました。ちなみに16インチのMacBook Proの充電器は96Wのものとなるため、今回の急速充電器では最適なW数の充電を行うことはできません。今回の急速充電器RP-PC133は65Wの充電器であるためです。
当記事ではApple製品に重点を置いていますが、USB-C端子を用いているAndroid端末やNintendo SWITCHでも有効に活用することができます。
RAVPower RP-PC133の特徴
まずRAVPowerを簡単に説明しておきますと、「ラブパワー」と読みます。中国系のアメリカ企業の名前でガジェット類をグローバルに販売しています。世界各地に支店もあり、あやしい中華系の企業ではありませんので安心です。
急速充電器RP-PC133の主な特徴としては次の4点が挙げられます。
電力供給はコンセントに差し込んで行うことができます。モバイルバッテリーとしての機能はないので注意が必要です。急速充電器とモバイルバッテリーを兼ね備えたものが欲しい方は別の製品を探す方が無難です。今回はMacBook Pro13インチの急速充電を取り上げていますが、MacBook Proをモバイルバッテリーで充電することはないでしょう。iPadやiPhoneには、モバイルバッテリーと一体型の充電器としてはAnker社の「PowerCore Fusion 5000」がお勧めです。
話は戻って、RP-PC133の特徴を一つずつ丁寧に見ていきましょう。
PD対応の2ポート(USB-A+USB-C)
一つ目は、PDに対応していて2ポートである点です。この2ポートがUSB-AとUSB-Cといった異なるものである点も私の所持しているガジェット環境に非常に合いました。多くのApple製品は現状Lightning端子とUSB-C端子を主に用いています。既に、持っているApple製品の端子を全て統一できている人は必要ありませんが、複数の端子を使用している人は、この2ポートの充電器を有効活用することができると思います。
私の所有しているApple製品のうち、iPad Pro(第一世代)とiPad mini 5とiphone8はLightning端子となっています。最近のiPad ProはUSB-Cとなりましたが、第一世代ではLightning端子でした。そして最も大きな電力を使用するMacBook ProはUSB-C端子となっています。そのためMacBook Proの61W充電器を主に使用してケーブルを差し替えて使用していたのですが、頻繁に充電を行うため差し替えが結構な手間になっていました。一つの充電器を使用したまま、その不便さを取り除くために購入しました。最近のiPhoneもUSB-C端子を使用していますが、iPhoneSE2はLightning端子を採用していることから、まだしばらくはどちらも使用する可能性があるようです。
GaN(窒化ガリウム)の採用
二つ目は新素材である窒化ガリウムが採用されている点です。この素材の採用により電力効率が良くなり小型化にも貢献しています。さらに発熱を抑える点にも優れており、充電器が加熱状態になるのを防いでいます。
超小型サイズ
三つ目はその大きさです。MacBook Proの61W充電器と比較するとRAVPower社いわく52%の大きさとなっています。同じような急速充電器と比較すると他社製品より平均30%小さいサイズだそうです。比べてみると一目瞭然で、Appleの61W充電器を持ち歩くのは抵抗がありますが、こちらのRP-PC133を持ち歩くのには何の抵抗もありません。幅だけが少し太くなっていますが、縦と横がとても縮小されているため気になりません。2020年5月現在、残念ながら世界最小サイズは同RAVPower社の61W急速充電器となっていますが、そちらはUSB-Cが1ポートだけですので、恐らく2ポートではRP-PC133が最小サイズだと思います。
ポートがUSB-C1つで良い方は世界最小サイズも選択肢に入ってくるでしょう。
出力の自動調整
四つ目は最適な充電出力を自動で調整してくれる点です。この機能が優秀で、複数ポートの急速充電器にはよく「最大〜W!」みたいな宣伝文句が書かれているのですが、あれらの製品の多くは、例えば、最大30Wの2ポート充電器だとすると、ポート①の最大出力が20Wでポート②の最大出力が10W。合計して30Wというものが多いです。これの何が残念なのかというと、ポート①だけを利用して30Wで使用することができない点です。「遠足のおやつ代500円まで」と表紙に書かれていたのに、中を見たら「お菓子300円飲み物200円まで!絶対順守!」と書かれているような感じです。お菓子500円買ったらダメなのか・・・と少し残念な気持ちになります。
しかし、このRP-PC133はそうではありません。1ポートであっても2ポートであっても出力を最大65Wとして使用できる点が非常に使い勝手の良いところです。ポート①とポート②両方同時に65Wで充電するといったことはできませんが、充電するデバイスを繋ぐと最適な充電W数を判断して65Wのワット数を自動で振り分けないし調整してくれるといった優れものです。これにより例えば、MacBook Proを接続した際はUSB-Cの出力が45W以上であるためUSB-C側に60Wを使用してUSB-A側に5Wを振り分けるといったことが行われます。また充電量が8割程度完了すると、出力を再度調整して、60Wの充電をやめて45Wでの充電を再開してくれます。これによりバッテリーへのダメージを減らすことができます。
充電に際しては、使用するケーブルも重要となってきます。純正ケーブルや、ある程度しっかりしたメーカーのものでないと最適なW数での充電が行えない場合があります。
サポート
保証期間がかなり長く設定されていて届いた日から180日、製品登録を行うとさらに120日加算されます。合計300日の保証がされているためサポートも手厚いです。
開封と使用感
開封
今回はAmazonで購入しました。アマゾンの封筒を開けると、このような外箱に入っていました。
しっかりと入っているため、箱の開封は開けにくかったです。結局下側から開封しました。中身はこのような感じになっています。
ここからRP-PC133本体を取り出してみます。
表面は概要部分に画像を載せたため、背面です。W数が大きく書かれていますが、黒字なので目立ちませんしチープな感じにもなっていません。
側面です。コンセントが内蔵されています。コンセントが片側に寄っているため、オンオフスイッチのあるコンセントにも挿しやすいです。
コンセントを出した図は、このような感じです。
USB-AとUSB-Cのポート面です。充電時は上の小さな四角い部分が青色に光ります。
最後に底面はこのようになっています。
使用感
実際にiPad mini5を試しに充電してみると、3%から100%になるのに2時間20分ほどかかりました。その間、充電器を触ってみましたが熱くなっておらず、ずっと安定して充電を行うことができました。今まで使用していた純正の充電器は熱くなるものも多かったので、これが窒化ガリウムの充電器なのかと少し感動しました。
窒化ガリウムは非常に注目されている素材で、クラウドファンディングでもいくつもの窒化ガリウムを使用した急速充電器が資金を募集しています。やはり、小ささと発熱低下、電力効率、安全性、耐熱性と従来使用されていた素材と比べると革新的なまでの進歩ですので多くの充電器が資金調達に成功していたり新たに資金調達を行い始めています。
肝心の大きさですが、これがすごく良い小ささです。手に持つとそれなりに重みはありますが、計測してみると114.1g、apple純正の61W充電器が206.4gなので、90gほど軽くなっているわけです。持ち運びにも適していて、気軽にカバンに入れておくことができます。今まで出先でMacBook ProをPD充電できたことはなかったので、テクノロジーの進化に驚きを隠せません。こんな小さいのにPDできるなんて。サポート期間も長期保証なので長い付き合いになりそうです。 デザインも黒とポートの水色、充電中の青と落ち着いた色の組み合わせで気に入っています。欲をいうと、Apple純正61W充電器の厚みが羨ましく見えてしまいますが、計測すると差が0.5mmほどなので影響は少なく視覚的に並べると太く見えるだけだと思います。